こうした心理的トラブルを防ぐため、宇宙医学や臨床精神医学の分野では新たなアプローチが開発されつつある。
一つは、事前トレーニングにおけるバイオフィードバック技術の活用だ。訓練生をあらかじめ高度なVR空間に置き、心拍数や脳波の乱れをリアルタイムでモニタリングしながら、パニックの兆候を制御する呼吸法やマインドフルネスの手法を叩き込む。
さらに、精神医学の知見を取り入れたAIカウンセラーの搭載も検討されている。通信ラグが生じる遠距離の宇宙航行において、飛行士のわずかな声のトーンの変化や視線の揺れからメンタルの不調を察知し、早期に介入するシステムだ。