しゃっくりの発生頻度と臨床的意味合いは、犬の年齢ステージによって大きく異なる。
生後数ヶ月から1年未満の「子犬」におけるしゃっくりは、日常茶飯事と言っていい。子犬は呼吸器や消化器の神経系が未発達であり、少し遊んだりご飯を食べたりしただけで簡単に横隔膜が反応してしまう。体調や食欲に問題がなければ、成長とともに発生頻度は激減していくため、過度に心配する必要はない。
一方で、今までめったにしゃっくりをしなかった「シニア犬(老犬)」が突然頻発するようになった場合は注意深く観察しなければならない。加齢に伴う心臓機能の低下(心拡大による気道圧迫)や、胸腔・腹腔内の腫瘍が横隔膜神経を圧迫している可能性が考えられるからだ。「年を取ったから呼吸が乱れやすいだけだろう」と自己判断せず、健康診断の際にかかりつけ医へ相談することを勧める。