エンターテインメントの世界では、王室の裏側がしばしばドラマチックに描かれてきた。Netflixのヒットドラマ『ザ・クラウン』や、各局が制作するドキュメンタリー番組などは、宮殿内の冷徹な人間関係や厳格すぎる規律を強調する傾向がある。BBCをはじめとする報道機関の取材に応じる専門家たちは、こうしたメディア作品が作り出すイメージと、現在の皇太子一家のリアルな姿との間には大きなギャップが存在すると指摘する。
フィクションや過剰に演出された映像作品の中では、厳格な王室のしつけが冷淡なものとして描かれがちだ。しかし実際のケンジントン宮殿で繰り広げられているのは、笑い声と対話に溢れた、どこにでもある温かい家族の日常である。時に叱られ、反省し、成長していく王子の姿は、ドラマの中の人物ではなく、一人の等身大の少年そのものなのだ。