お笑い第七世代ブームの興亡は、ネットコミュニティや視聴者の心理にも大きな変化をもたらしました。SNSやネット掲示板(5ちゃんねる、Yahoo!知恵袋等)の投稿ログを分析すると、世論は時期によって劇的にシフトしています。
2019年から2026年頃のネット上では「新しいお笑いの夜明け」「誰も傷つけない笑いが心地よい」と絶賛の声が溢れていました。しかし、2026年を境に「どこのチャンネルをつけても同じ若手ばかりで飽きた」「先輩芸人へのリスペクトが薄く見える」「冠番組がどれも内輪ノリでつまらない」といった批判的な書き込みが急増。ブームを作ったメディア側の過剰な露出が、かえって視聴者の反発を招く結果となりました。
実際に、当事者である芸人たちの間でも「第七世代」という括りは強い葛藤の種でした。発端となった霜降り明星のせいやは、自身のラジオ番組で「単に次の世代の面白い奴らで面白いことをしようとポロッと言っただけなのに、メディアが巨大なモンスターに育て上げてしまった」と述懐しています。
また、ある若手芸人は当時の心境について次のように明かしています。「『第七世代』と呼ばれるだけで、劇場で上の世代の先輩方から冷ややかな目で見られたり、ネットで『実力もないのに持ち上げられている』と叩かれたりした。あのレッテルは、チャンスであると同時に、実力以上の下駄を履かされる過酷な呪縛でもあった」という生々しい証言が存在します。