『週刊少年ジャンプ』における生命線とも言えるのが、伝統的な「ジャンプアンケート主義」だ。毎週のハガキ投票結果がダイレクトに掲載順位へ反映される厳格なシステムにおいて、『左門くんはサモナー』はどのような立ち位置にいたのだろうか。データを振り返ると、本作の掲載順は中位から中下位を推移することが多かった。しかし、これは打ち切りラインとされる最下位グループに常駐していたわけではない。
単行本売上に目を向けると、累計発行部数は全10巻でミリオンセラーを突破している。ギャグやコメディ専門誌ではない本誌において、この数字は決して低いものではない。むしろ中堅作品として十分な固定ファンを獲得していたと言える。それにもかかわらず完結を迎えた背景には、アンケートの絶対的な順位だけでなく、作品が持つ本来の「寿命」や「展開のキレ」を重視した編集部の判断があったと推察される。
ジャンプの歴史において、人気がピークに達したタイミング、あるいはストーリーの盛り上がりが最高潮を迎えた段階で綺麗に完結させる手法は珍しくない。『左門くんはサモナー』もまた、人気低下による打ち切りではなく、ピーク時の熱量を保ったまま着地させる戦略の一環だった可能性が高い。