心理学および家族社会学の観点から鎧塚氏の歩みを分析すると、配偶者との死別という極限のストレス(グリーフ)に対する「昇華」のプロセスが見事に体現されています。
伴侶を亡くした際、無理に忘れようとしたり拙速に新しい環境を求めたりするのではなく、故人との思い出や託されたメッセージを自身の社会的使命(ミッション)へと統合していく作業は、臨床心理学において最も健全な悲嘆回復の形態とされています。川島なお美さんの「私の骨はワイン畑に埋めて」という言葉を受け止め、動物愛護活動の支援や農業連携を深める鎧塚氏の姿は、多くの喪失体験者に寄り添うひとつの道標となっています。