東京大学をはじめとする最難関大学の出身者が、新卒現場で不条理な壁にぶつかる最大の要因は、日本の伝統的な職場環境と彼らの認知特性のミスマッチにある。長年の学歴社会が築き上げた教育システムは、明確なシラバスと評価基準が存在する環境で最大の効果を発揮する。しかし、曖昧な指示と暗黙の了解が支配する業務現場では、その緻密すぎる思考力が裏目に出てしまい、「頭は良いのに動けない」という状況を作り出してしまう。
しかし、ここで見落としてはならない隠れた才能がある。彼らは一見すると現場の小回りが効かない「ポンコツ」に見えるが、一度課題の構造化に成功すると、常人の数倍のスピードで本質を見抜き、改善案を構築する「構造化能力」を秘めている。周囲が「現場のカン」で処理している業務を、再現可能な仕組みへと昇華させる力において、彼らの右に出る者はいない。