今でこそ重厚な紳士から冷酷なフィクサーまで演じ分ける名優ですが、その身体能力とタフな精神力は、10代で門を叩いた千葉真一主宰のジャパン・アクション・クラブ(JAC)で徹底的に鍛え上げられたものです。真田広之らに憧れて1983年に第12期生として入団した伊原は、朝から晩までアクロバットや殺陣、スタントに明け暮れる過酷な日々を送りました。
その後、1996年のNHK連続テレビ小説『ふたりっ子』でヒロインを支える海東壮平役を演じ、お茶の間で大ブレイクを果たします。不器用ながら一本気な男の生き様を体現し、一躍全国区のスターへと駆け上がりました。さらにフジテレビ系ドラマ『チーム・バチスタ2 ジェネラル・ルージュの凱旋』やNHK連続テレビ小説『花子とアン』など、出演ドラマでは常に物語の屋台骨を支えるキーパーソンを担ってきました。
そして彼のキャリアにおける世界的な金字塔となったのが、2006年公開の映画『硫黄島からの手紙』です。ロサンゼルスオリンピック馬術金メダリストであり、男気あふれる軍人・西竹一(バロン西)中佐を演じた伊原は、全編にわたって凛とした気品と武士道を体現。メガホンを取ったクリント・イーストウッド監督からもその高いプロ意識と乗馬技術を絶賛され、世界中の映画批評家から熱狂的な賛辞を浴びました。