1980年代半ば、素朴で温かみのある世界観で絶大な支持を得た「ザシキブタ」。のんびり屋で食いしん坊なブタの男の子という設定は、多忙な日常に癒やしを求める人々の心へすっと入り込んだ。実はこのキャラ、単なるブームの衰退で姿を消したわけではない。
彼らの命脈を保ち続けた最大の功労者が、サンリオの機関紙である『いちご新聞』だ。誌面での特集記事や、毎年熱戦が繰り広げられる「サンリオキャラクター大賞」の投票を通じて、熱狂的な根強いファンが票を投じ続けた。大々的な店舗展開からは退いたものの、ファンの深い情愛によって「忘れ去られない仕掛け」が維持されてきた点こそ、サンリオというブランドが持つ独自の温もりと言えるだろう。