久米のラジオにおける立ち振る舞いは、放送局であるTBSラジオや親会社であるTBSホールディングスの幹部たちにとっても、常にハラハラさせられるスリリングなものであった。スポンサー配慮やコンプライアンスが厳格化する時代にあって、久米は自らの信念に基づき、放送コードの限界に挑み続けたからだ。
「本音を言わないメディアに存在価値はない」――その姿勢は徹底していた。生放送中に局の姿勢やメディア業界全体の課題に対して堂々と批判を展開することすら珍しくなかった。局側にとっては時に冷や汗ものの連続であったが、同時にそれこそがラジオ放送の本質であり、真の信頼関係を築く道だと久米は知っていたのだ。この圧倒的な当事者意識と揺るぎない覚悟が、ラジオというメディアの尊厳を守り抜いた。