かつて女子柔道は、男子の陰に隠れたマイナー競技として扱われることも少なくなかった。その潮目を劇的に変えたのが、10代で彗星のごとく現れた彼女の存在だ。女子48kg級という最軽量級でありながら、そのダイナミックな一本勝ちと親しみやすいキャラクターで「ヤワラちゃん」の愛称とともに国民的ヒロインへと上り詰めた。
彼女の躍進によって、女子柔道は一気にプライムタイムの目玉コンテンツへと進化を遂げた。現在、世界の畳で躍動する若い女子選手たちの多くが「谷亮子さんに憧れて柔道を始めた」と口を揃える。彼女が拓いた道は競技の普及にとどまらず、女性アスリートの社会的地位向上という大きな社会変革をもたらした。