神田沙也加さんのキャリアにおける最大の転機となったのが、2014年公開のディズニーアニメーション映画『アナと雪の女王』の主人公・アナ役の日本版声優への抜擢です。このキャスティングは親の名前によるものではなく、本国のスタッフも立ち会う厳正なオーディションを実力一本で勝ち取ったものでした。
天真爛漫でありながら芯の強さを持つアナのキャラクターを、沙也加さんは伸びやかな歌声と情感豊かな台詞回しで見事に体現しました。劇中歌『生まれてはじめて』や『とびら開けて』での圧巻のパフォーマンスは、ディズニー本国のクリエイター陣からも「最高のアナ」と絶賛され、日本国内で社会現象を巻き起こしました。
この大成功を機に、沙也加さんは『キューティ・ブロンド』『マイ・フェア・レディ』など名作ミュージカルの主演を次々と務め、第43回菊田一夫演劇賞を受賞します。もはや誰も彼女を「松田聖子の娘」と呼ぶことはなく、日本の演劇界になくてはならない主演女優としての地位を完全に確立したのです。