今日私たちが学校や産業界で利用している酸とアルカリの概念は、19世紀末にスヴァンテ・アーレニウスが提唱した電離説に大きく依存している。ノーベル化学賞を受賞したアーレニウスの功績は、水に溶けた物質がイオンに電離するという事実を突き止め、酸・塩基の定義を明確にした点にある。
スヴァンテ・アーレニウスの定義によれば、水溶液中で水素イオンを生じる物質が酸であり、水酸化物イオンを生じる物質が塩基(アルカリ)とされる。このシンプルな原則こそが、現代の化学教育や各種産業における品質管理の土台となった。だが、日常の製品に含まれる高濃度の化合物においては、単なるイオンの引き算では説明できない副反応が同時に進行する点に注意しなければならない。