かつては水流の途絶えがちだった渋谷川に清らかな再生水を流し込み、官民がスクラムを組んで推進した「渋谷川再生プロジェクト」。その結実が、いまや都内屈指のウォーキングルートとして定着した遊歩道だ。渋谷ストリームの足元に広がる「稲荷橋広場」や「金王橋広場」では、週末ごとにクラフトマーケットや食のイベントが開催され、かつて人の行き場がなかった川沿いに圧倒的な賑わいを生み出している。
遊歩道を南下するにつれて現れるのは、個性豊かなマイクロブリュワリー、自家製サワードウを提供するベーカリー、そして地元焙煎士が腕を振るうスタンドだ。水辺に張り出したデッキ席に腰を下ろせば、頭上を走る首都高速の高架と川沿いの青々とした植栽が織りなす、東京ならではのコントラストが広がる。駅南側への人の動線は完全に塗り替えられ、散策そのものを目的に訪れる人々が絶えない。