単なる一キャラクターが、これほどまでに時代の変容に合わせて姿を変え、愛され続けるのはなぜか。その背景には、長年にわたりキャラクターの育成と変化を牽引してきた3代目デザイナー、山口裕子の柔軟かつ大胆なクリエイティブ哲学が存在する。
キャラクタービジネスの枠にとらわれず、時代のストリートカルチャーやサブカルチャーを真っ先に取り込んできた歴史があるからこそ、ハローキティはいつの時代も新鮮であり続ける。株式会社サンリオが長年培ってきたこの「時代と遊ぶ」姿勢こそが、他の追随を許さないブランドのしなやかさを生み出しているのだ。口を描かないことで見る人の感情を包み込むように、力強いギャル精神さえもキティは軽やかに自分のスタイルへと昇華させてしまう。