睡眠中の脳内では、記憶の整理や感情処理を行うレム睡眠(浅い眠り)と、脳を休めるノンレム睡眠(深い眠り)が約90分周期で繰り返されています。通常の夢を見ている間、論理的思考や自己認識を司る「背外側前頭前野」の活動は低下していますが、明晰夢の最中はこの部位が覚醒時に近いレベルまで再活性化していることがfMRI(機能的磁気共鳴画像法)の研究などで確認されています。
つまり明晰夢とは、「身体は眠っているが、メタ認知(客観的に自己を認識する能力)だけが目覚めている特殊な意識状態」を指します。
スタンフォード大学の心理生理学者であるスティーブン・ラバージ(Stephen LaBerge)博士は、明晰夢誘導のパイオニアとして知られ、レム睡眠中に意図的な眼球運動を行うことで夢の中から外界へ合図を送る実験に成功し、明晰夢が客観的な生理現象であることを証明しました。この科学的知見をベースに体系化されたのが、初心者が実践すべき再現メソッドです。