多くのユーザーが「行間を1行(1.0)にしているのに、どうしても行間が広すぎる」という壁に衝突します。設定画面では最小の行間を選んでいるように見えても、実際には上下に大きな空白が残り続けるケースが後を絶ちません。この現象が発生する背景には、Wordが持つ2つの隠れた自動制御機能が存在します。
第1の要因は、ページ設定で定義されている「行グリッド線」への自動吸着です。Wordは初期状態で、日本語の原稿用紙のように用紙全体へ見えないマス目(グリッド)を配置しています。文字サイズやフォントの組み合わせによって高さがわずかでも基準を超えると、Wordは自動的に「次のグリッド線」まで行の高さを跳ね上げます。その結果、文字サイズをわずか0.5ポイント上げただけでも、行間が2行分近くに倍増する現象が発生します。
第2の要因は、「段落前後のスペース」が意図せず挿入されている点です。標準テンプレートや外部からコピーしたテキストには、段落と段落の間にあらかじめ余白が組み込まれている場合があります。行間そのものをいくら詰めても、この段落スペースが残っている限り、見た目の広がりを解消することはできません。