無限城での戦いは、実弥にとって単なる敵との死闘ではない。それは、確執のあった弟・玄弥との命がけの和解の場でもあった。
岡本信彦演じる玄弥との掛け合いは、アフレコ現場でも凄まじい緊張感の中で行われたという。関係者の証言によれば、二人の声が重なるシーンでは、スタジオ内の空気が物理的に凍りつくような錯覚さえ覚えたそうだ。弟を突き放しながらも、その命を守ろうと必死になる実弥の叫び。関の演技は、言葉の裏にある「死んでほしくない」という本音を、文字通り魂の底から絞り出していた。観客が涙を禁じ得なかったのは、その声に一切の嘘がなかったからだ。