人生のすべてを捧げてきた陸上という道を断たれた和田さん。失意の底に沈む中、胸の内に芽生えたのは「何か新しい表現の世界で、もう一度ゼロから勝負したい」という強いハングリー精神でした。
そこで見出したのが、俳優という未知の領域です。2004年、若手俳優の発掘を目的とした「第1回D-BOYSオーディション」に挑戦。陸上時代に培った鋼のメンタルと精悍なルックス、そして何事にも妥協しない姿勢が高く評価され、見事に特別賞を受賞して芸能界入りを果たしました。
20代半ばからのスタートは、演劇界においては決して早い船出ではありません。それでも、箱根駅伝の過酷な練習を耐え抜いてきた自負と「一度すべてを失った人間だからこそ失うものは何もない」という覚悟が、厳しい下積み時代を支える大きな原動力となりました。