現代は、均一性の時代だ。同じ形、同じ色、同じ重さ。大量生産品は、どれも同じ。それが便利さの代償だ。
馬渡の器は、その対極にある。同じ型で作っても、一つとして同じものはない。土の性質、釉薬のかかり方、窯の中の位置。すべてが影響する。
ある人は、それを欠点と見るかもしれない。だが、多くの人は、それを個性と捉える。自分だけの器。世界に一つだけ。その特別感が、愛着を生む。
使うほどに味が出る。茶渋が染み込み、釉薬の表情が変わる。器が自分と一緒に年を重ねる。これは、プラスチックや金属では味わえない体験だ。