セルティックでこれほどの輝きを放ちながら、なぜ森保一監督率いるSAMURAI BLUE(日本代表)において絶対的なレギュラーを奪取しきれなかった時期があったのか。そこには単なる「実力不足」では片付けられない、構造的かつ戦術的な背景が存在します。
森保ジャパンの中盤構成を客観的に紐解くと、以下の3つの要素が序列に影響を与えてきました。
- 激戦区すぎるボランチ・インサイドハーフの層:遠藤航、守田英正、田中碧、鎌田大地といった欧州主要リーグでプレーする中盤のタレントがひしめき合い、代表チーム特有の「成熟した阿吽の呼吸」が優先されたこと。
- 代表招集時期と重なった負傷のアクシデント:アジアカップや重要な最終予選の直前・大会期間中に筋肉系のトラブルに見舞われ、指揮官が最も計算したいタイミングでベストコンディションを維持できなかった不運。
- 求められる戦術タスクの差異:セルティックではポゼッション主導のなかで「フリーマン」的に内外を往復するタスクを担う一方、代表のシステム(特に堅守速攻型の3-4-2-1や4-2-3-1)では規律あるスペース管理とセカンドボール回収の役割分担がシビアに求められたこと。
しかし、本人はインタビューで「代表に入れない理由を周りのせいにしたことは一度もない。自分がどのポジションでも、どの戦術でも違いを作れる選手になればいいだけの話」と冷静に語っています。怪我の不安が解消された現在、その卓越したポリバレント性とゲームメイク力は、代表の中盤に新たなバリエーションをもたらす不可欠なオプションとして再評価されています。