近年、スマートフォンで撮影した写真をAIが自動でスーツ姿やスタジオ風背景に合成するアプリが急速に普及している。コストもかからず手軽だが、人材サービス業界の第一線で働く採用コンサルタントたちは一様に警鐘を鳴らす。
「AIによる背景切り抜きは、髪の毛の生え際や耳の周囲に不自然なボケやジャギー(ギザギザ)が残りやすい。人事は何百人もの写真を見ているため、合成写真は一瞬で見抜かれます」と大手エージェントの担当者は明かす。
採用担当者がチェックしているのは、容姿の美しさそのものではない。「人生の重要な局面において、しかるべき労力とコストをかけて準備できる人物かどうか」という誠実さだ。不自然なAI加工写真は、手抜きやズボラな印象を与え、書類選考の段階で密かにマイナス評価を下されるリスクを孕んでいる。