「死に急ぎ野郎」の元ネタとして最もよく知られているのは、漫画『進撃の巨人』に登場するジャン・キルシュタインの発言だ。ジャンは訓練兵団時代から、エレン・イェーガーに対して強い対抗心を持っていた。考え方も性格も違う。衝突するのは自然だった。
エレンは、巨人への怒りと自由への渇望を原動力に動く人物として描かれる。危険を前に引かず、時に仲間が止めても突き進む。ジャンから見れば、それは勇気というより無謀に映る。そこで出てくるのが「死に急ぎ野郎」という呼び方だ。
この言葉が印象に残る理由は、単に口が悪いからではない。ジャンの発言には、エレンへの反発だけでなく、理解できないものへの苛立ち、そして戦場で命を落とすことへの現実的な恐怖がにじむ。安全な内地で暮らしたいと考えていたジャンにとって、死地へ進んで行くエレンは異様に見えた。