誰もが教科書で目にしたことのある名所が圧倒的なオーラを放つ一方で、今回の調査では知られざる秘境への評価が急上昇している。たとえば、中央アジアのシルクロードに佇むオアシス都市群や、東欧の深い森に隠された木造教会群。これらは大規模な商業ツアーのルートから外れている分、現地の人々の素朴な生活や祈りの儀礼が今も生々しく息づいている。
王道のグランドキャニオンやギザのピラミッドが持つ圧倒的なスケール感に圧倒されるのも素晴らしい。しかし、数日間の過酷な移動の末にたどり着く隔絶された集落で、夕暮れの鐘の音を聞く体験は、旅人の記憶に一生消えない刻印を残す。知名度の高低にとらわれず、自分自身の感性と共鳴する場所を嗅ぎ分ける審美眼こそが、現代の旅人には求められている。