スーパーの棚に並ぶ「低脂肪」「植物性」「オーガニック」のラベルは、消費者の罪悪感を消し去る魔法の言葉として機能している。だが、臨床栄養学の知見に照らし合わせると、これらの多くは巧妙に姿を変えた糖質の塊に過ぎない。脂質をカットした加工食品は、失われたコクや風味を補うために果糖ブドウ糖液糖や増粘多糖類を大量に添加しているからだ。
代表格が市販の濃縮還元野菜ジュースやグラノーラである。食物繊維が破砕・除去された液体糖は、咀嚼による満腹シグナルを経由せずに小腸へ到達し、劇的な血糖値スパイクを引き起こす。世界保健機関 (WHO) が警鐘を鳴らす遊離糖類の過剰摂取そのものである。人工甘味料を用いたゼロカロリー飲料も例外ではない。舌が甘味を感じながらエネルギーが入ってこない歪みは、脳の報酬系を狂わせ、結果として次の食事での過食を誘発する負のスパイラルを生む。