大学のウェブサイトや研究者一覧を見ていると、「招聘教授」「客員教授」「特任教授」という似たようなタイトルが並んでいる。一見すると区別がつきにくいが、高等教育業界における職種・人事制度解説の観点から整理すると、その性質と役割には明確な一線を画す違いが存在する。
「客員教授」は主に学外の識者や他機関の研究者に与えられる名誉的・非常勤的なタイトルであり、週に数コマの講義やアドバイザリー業務を中心に担当することが多い。一方、「特任教授」は特定の研究プロジェクトや外部資金によって期間を限って雇用される特命型の専任・常勤教員であり、独立した研究室の運営や学務を日常的にこなすケースが大半を占める。
これらに対して「招聘教授」は、海外のトップ大学や研究機関、あるいは最先端企業の第一線で活躍する人物を「ターゲットを絞って直接招聘する」という強い目的意識を伴う。在籍期間も数ヶ月の集中講義スタイルから数年の長期滞在まで幅広く、学内のイノベーション発火点としての期待が込められているのが特徴的だ。