日本におけるスクールフェスティバルの起源は、明治時代後期に遡る。1903年、東京帝国大学(現在の東京大学)で開催された「大学祭」が、現代の学園祭の原型とされている。当初は学問的な研究発表が中心だった。
大正デモクラシーの影響を受けた1920年代。学生の自治意識が高まり、娯楽要素が加わった。演劇部の公演、音楽会、展示会が主流になっていく。戦前の学園祭は、知的エリート層による文化的催しという色彩が強かった。
転機は戦後だ。1947年の教育基本法制定により、民主的な教育が推進される。学園祭は「生徒主体の自治活動」として位置づけられた。1950年代から60年代にかけて、中学校や高校にも急速に普及。模擬店、仮装行列、ダンスパーティーなど、アメリカ文化の影響も受けながら多様化していった。
1970年代の学生運動の沈静化後、学園祭は政治色を薄め、純粋な文化交流の場へと変貌する。1980年代のバブル経済期には、企業スポンサーがつく大規模な大学祭も登場。有名芸能人を招くなど、エンターテインメント性が飛躍的に高まった。
現代における変容と多様化
2000年代以降、デジタル技術の進化が学園祭のあり方を変えた。SNSによる情報発信、プロジェクションマッピングを使った演出、オンライン配信による遠隔参加など、新しい試みが次々と生まれている。2020年のパンデミックは、完全オンライン開催という前例のない形態を生み出した。