大阪市を舞台に繰り広げられる「第34回なにわ淀川花火大会」は、コロナ禍による長い自粛期間を経て、ついに奇跡的な再開にこぎつけた。伝統の夏祭りが息を吹き返した瞬間だ。市民ボランティアや地域企業が手を取り合って組織する「なにわ淀川花火大会実行委員会」の熱意は並々ならぬものがあった。現場を統括する淀川花火大会実行委員長も「この日をずっと待っていた。大阪に元気を取り戻すための挑戦だ」と強い眼差しで語る。
夜空を染め上げるのは、熟練の花火師たちが何ヶ月もかけて仕込んだ芸術的な大玉の数々だ。計算し尽くされた打上タイミングと重低音の尺玉が轟くたび、観客席からは歓声が沸き起こる。長きにわたり停滞していた地域の熱量が、一気に炸裂したかのようだ。