美術展といえば、「子ども連れでは静かにさせなければならず気が引ける」と考える保護者も多い。しかし、アリカワコウヘイ展はその常識を覆す。会場には子どもの歓声が響き渡り、家族全員で笑顔になれる工夫が随所に散りばめられている。
高校生以下および65歳以上の入場料を無料に設定している点も、地域社会や家族連れへの配慮の表れだ。さらに、小学生以下の来場者には先着でオリジナルの絵本や「じゆうちょう」がプレゼントされる。アートを見るだけでなく、自ら創り出す体験へと子どもたちを誘う導線が確保されている。
大人は作品に込められた深遠なテーマや技術の高さに感嘆し、子どもは純粋に色彩とキャラクターの楽しさに躍動する。世代の分断がない空間構造こそが、リピーターを増やし続ける強固な理由となっている。