かつてはサブカルチャーの領域に固執していた皮膚へのアートは、今やファッションアート業界と美容・ボディスタイリング業界の結節点に位置している。海外ハイブランドのランウェイではタトゥーを持つモデルが当然のように歩き、メイクやネイルと同列の「ボディデコレーション」として再定義された。
サロンのインテリアや接客スタイルも、従来の職人的な「彫り場」から、ホスピタリティ溢れる「美容サロン」へと完全に変化した。パーソナルカラーや骨格診断のアプローチを取り入れ、クライアントの体型や肌質、身体のラインに最も美しく映える配置を提案するスタジオも現れている。
自分自身の身体を作品として慈しみ、磨き上げるという意識。その延長線上にタトゥーが位置付けられたことで、これまで美容意識の高かった層が雪崩のようにスタジオへ足を運ぶようになっている。