NHKの生中継が偶然捉える客席の人間模様も、ファンの間では長年の語り草だ。平成の大横綱として一時代を築いた貴乃花光司の時代から、角界のスーパースターの周囲には常に華やかなセレブリティの輪が存在していた。歌舞伎役者、一流アスリート、政財界のフィクサー。土俵を降りた力士たちが築く交友関係は、時に世間を驚かせるスクープへと発展する。
怪我と闘いながら頂点に君臨し続ける横綱・照ノ富士春雄のもとにも、多くの財界人やクリエイターが激励に訪れる。過酷な勝負の世界を生きる横綱の孤独と覚悟に共鳴するトップランナーたちが、国技館の控え室や祝勝会の場で人知れず熱い絆を結んでいるのだ。土俵の厳格さと裏腹の、こうした濃密な人間ドラマこそが大相撲の底知れぬ魅力と言える。