作品集『未完成大陸』や、伝説的なアートブック『Decapitron3』など、箕浦の表現は紙媒体を通じても広く流布されてきた。限定された画集やZINEの形態をとるこれらの書籍は、コレクターアイテムとして現在も高値で引き取られている。
展示空間に足を運べない観客にとっても、ページをめくる行為自体がひとつの体験となるようデザインされたこれらの原稿群。印刷物という制限されたフォーマットの中でさえ、絵の具の凹凸や線のスピード感が損なわれることなく立ち現れる。彼の作品が持つ複製不可能なエネルギーが、そこには凝縮されている。