宇津井健の代表作として絶対に外せないのが、1965年から約6年にわたって放送された『ザ・ガードマン』である。警備会社の隊員たちが様々な事件に立ち向かう本作は、最高視聴率30%超を記録し、日本における刑事ドラマやアクションサスペンスの概念を根本から塗り替えた。
熱気あふれる昭和ドラマの象徴とも言えるこの作品で、キャップ(隊長)役を務めた彼の勇姿は、全国の子供たちの憧れの的となった。スーツをビシッと着こなし、正義感あふれる指揮を執る姿は、高度経済成長期の日本社会が求めていた「理想のリーダー像」そのものだったと言える。
「本物の警察官やガードマンに見間違えられるほど、立ち振る舞いに隙がなかった」と当時の共演者は回想する。劇中でのアクションシーンでもスタントに頼らず、徹底的に肉体を鍛え上げて臨んだというエピソードは、彼の真摯な役作りを象徴している。テレビという新しいメディアが急速に普及していく渦中で、作品のクオリティを極限まで高めた立役者であった。