こうした状況下で一時期急成長を遂げたのが、マッチングアプリや相談所をはじめとする「婚活」サービスである。しかし、今や「婚活疲れ」という言葉が広まるほど、過度な条件対比や果てしない品定めによる精神的疲弊が目立つようになった。相手の年収、職業、価値観をスマートフォン上でスコアリングし続けるプロセスは、時に出会いそのものへの意欲を削ぎ落としてしまう。
この変化の波はブライダル産業にも直撃している。派手な結婚式や披露宴を回避し、写真撮影のみで済ませるフォトウェディングや、親族のみの家族婚へとシフトする傾向が加速。さらには「ソロウェディング」といった独自のサービスまで登場した。かつてブライダル産業を支えた巨大な市場モデルは変容を余儀なくされており、結婚というイベント自体の意味付けが根底から問い直されている。