宗教団体と著名人・政治家の関係をめぐる報道姿勢は、近年劇的な変容を遂げた。かつて大手マスメディアは、スポンサーへの配慮や名誉毀損リスクを恐れ、この種の問題を正面から扱うことを避けてきた経緯がある。そうした沈黙を打ち破ったのが、鈴木エイトをはじめとするジャーナリストたちによる執拗な調査報道だった。
TBSの『報道特集』をはじめとする地上波の硬派ドキュメンタリーが踏み込んだ検証を行う一方で、ABEMAやNetflixといった配信プラットフォームの台頭が言論空間のルールを塗り替えつつある。しがらみにとらわれないネット配信番組では、カルト問題や新宗教の内幕を扱うドキュメンタリーが大きな反響を呼び、タブー視されてきたトピックへの関心が一気に大衆化した。
視聴者側のリテラシーも向上している。単なるスキャンダル消費ではなく、団体の教義や資金の流れ、人権侵害の有無といった本質的な論点に目を向ける層が増加しており、メディア側にもより精度の高い取材と多角的な分析が要求されている。