日本の髪飾りを語る上で欠かせないのが「つまみ細工」と呼ばれる伝統技法です。小さく切った正絹の布をピンセットで折りたたみ、花弁の一片一片を作り上げていきます。
この技法で作られる「花簪(はなかんざし)」は、京都の舞妓や芸妓の装いとして有名です。月ごとにモチーフとなる花が決まっており、正月は松竹梅、4月は桜、11月は紅葉といった具合に、季節の情景を見事に再現します。
成人式や七五三を彩る和装と花飾り
現代の日本において、和装とともに花飾りを身につける代表的な場面が「七五三」や「成人式」です。一生に一度の晴れ舞台において、振袖や着物に合わせる花飾りは、本人の魅力を引き立てる重要な役割を担います。
近年では、伝統的なつまみ細工だけでなく、生花やドライフラワーを髪に挿すスタイルも人気を集めています。伝統の重厚感と現代的な軽やかさを組み合わせる試みが、若い世代を中心に広く受け入れられています。