佐藤家の家族構成は、日本映画史を象徴する偉大な系譜そのものです。父は昭和から平成を代表する大怪物俳優・三國連太郎。そして佐藤浩市、さらに広田綾子さんとの間に1996年に生まれた長男・寛一郎(かんいちろう)へと、役者の血脈は三代にわたって継承されています。
かつて佐藤浩市と父・三國連太郎の間には、同じ役者であるがゆえの強烈な葛藤や確執が存在しました。その複雑な父子関係の間に立ち、絶妙なバランスで家族の融和を取り持ったのが綾子夫人でした。孫である寛一郎の誕生を機に家族の距離は縮まり、晩年の三國連太郎を家族全員で温かく支える環境を整えた立役者こそが彼女だったのです。
息子である寛一郎が俳優を志した際も、両親は過度な口出しをせず、本人の意思を尊重。現在、寛一郎が若手屈指の実力派として映画や大河ドラマで躍進している姿は、母・綾子さんの温かくも芯の強い教育方針の賜物と言えます。