原宿や渋谷の若者たちの着こなしに、明確な変化が起きている。漆黒のオーバーサイズジャケットに、刺すような真紅のインナーやアクセントを合わせるスタイリングが急増した。SNSのフィードをスクロールすれば、グリッチ感のある赤と圧倒的な黒が画面を埋め尽くす。
「曖昧なベージュやグレーは、自分の感情を薄めてしまう気がするんです」。都内の美術大学に通う21歳の学生は、自身のコーディネートについてそう語る。静けさを象徴する黒と、衝動を突き動かす赤。この二極の同居こそが、情報過多な時代において「自己の存在証明」として機能しているのだ。