西の南海トラフ、東の日本海溝・千島海溝。日本列島を挟み込む二大震源域に対する被害想定は、最新の知見に基づいて見直しが続けられている。津波高が10メートルを超える地域や、極寒期における避難行動の難しさが指摘される積雪地帯など、地域ごとの課題は多岐にわたる。
行政によるハード整備が進む一方で、高齢化が進む地方都市では自治会や自主防災組織の担い手不足が深刻なテーマとなっている。「だれが誰を助けるのか」という地域コミュニティの個別計画(個別避難計画)をいかに機能させるか。ハードウェアの補強だけでなく、地域の人間関係というソフトウェアの再構築が急務だ。