この文化のルーツを辿ると、日本のポップカルチャーが育んできた巨大な系譜に行き着く。かつて東映の銀幕を彩った高倉健や菅原文太らのギラついた衣装は、当時の若者たちにとって憧れと畏怖の対象だった。そのスタイルは平成から令和へと時代が移り変わっても色褪せることはない。
世界的な大ヒットゲームシリーズ『龍が如く』は、まさにこの悪の美学を世界中のゲーマーに植え付けた立役者だ。主人公・桐生一馬の洗練されたスーツと赤いシャツのコントラスト、あるいは真島吾朗の蛇柄ジャケットとオープンカラー。デジタルな映像美を通じて再構築されたキャラクターたちの衣装は、現実のファッションシーンにも計り知れない影響を与えている。