1個の卵殻には、およそ7,000〜10,000個もの極小の穴が存在する。専門用語で「気孔」と呼ばれるこの微細な隙間が、エッグウォールの圧倒的な機能を生み出す心臓部だ。
湿気を自律的に制御する「毛細管現象」
室内が高湿になると、エッグウォールの微小な気孔が空気中の水分子を捉える。逆に空気が乾燥すると、溜め込んだ水分を室内へ放出する。この一連の動作には電気エネルギーを一切必要としない。
メカニズムの根底にあるのは毛細管現象だ。一般的なビニールクロスが湿気を遮断し表面に結露を引き起こすのに対し、エッグウォールは壁全体が「呼吸」する。梅雨時の不快なジメジメを抑え、冬場のカラカラ乾燥を緩和する天然の湿度調整システムとして機能する。
臭い物質をキャッチする多孔質吸着
生活臭の原因となるアンモニアやトリメチルアミン、硫化水素などの悪臭分子は、気孔の内部に取り込まれる。物理的に臭いを吸着するため、芳香剤のように別の香りで誤魔化す必要がない。ペットを飼っている家庭や、タバコの臭いが気になる空間で絶大な効果を発揮する。