日本の『24時間テレビ』が欧米のチャリティ番組と比較される際、必ず矢面に立つのが出演者の報酬問題だ。例えば、アメリカの『Telethon』やイギリスBBCの『Children in Need』では、ハリウッドスターや世界的人気アーティストが無給(ノーギャラ)で出演し、自ら寄付を呼びかける文化が完全に定着している。
一方で日本の芸能界には、タレント個人だけでなく所属事務所の経営構造が強く影響している。タレントを数か月間拘束し、怪我のリスクや他仕事の機会損失を強いる以上、事務所側が「完全無償」で仕事を引き受けることは経営上きわめて困難だ。仮にタレント本人が「ノーギャラで走りたい」と熱望したとしても、事務所のスタッフ人件費や安全保険料など、現実的なコストが立ちはだかる。この日米欧の構造的な違いが、視聴者の不信感を加速させる原因となっている。