かつて『レッド・デッド・リデンプション2(RDR2)』開発期に大きな批判を浴びた「週100時間労働」に代表される過酷なクランチ(過密労働)問題。これに対し、近年のロックスターゲームスにおける労働環境改善の真相は、業界内でも際立ったドラスティックな変化を見せています。
外部コンサルタントの導入やマネジメント層の意識改革により、過度な残業の抑制、メンタルヘルスケアの拡充、心理的負担を軽減する柔軟なスケジュール管理が推進されました。しかし、開発終盤における品質担保とセキュリティ保持を名目としたオフィス回帰命令は、リモートワークに慣れた開発者との間で新たな議論を生むなど、クリエイティブ集団が抱える構造的なジレンマも浮き彫りにしています。
一方、国内ファンにとって記憶に新しいロックスターゲームス日本支社の撤退理由についても、組織合理化の一環として説明がつきます。かつては東京・渋谷に拠点を置き、独自のプロモーションや丁寧なカルチャライズを展開していましたが、親会社テイクツー・インタラクティブによるアジア統括拠点への集約と、グローバル一元化パブリッシングへのシフトに伴い、日本法人はその役割を終えました。現在ではローカライズの外部専門委託と親会社による直接流通が確立されており、国内市場の軽視ではなく、効率的なデジタル配信時代に適応した経営判断であったことが窺えます。