ドラッグストアで手軽に購入できることから、ネット上で「クリニックのテープの代わりにキズパワーパッドを切って貼れば綺麗に治る」という民間療法的なライフハックが散見されます。しかし、このキズパワーパッドのシミ代用に関する評判を皮膚科医にぶつけると、ほぼ全員が強い懸念を示します。
家庭用ハイドロコロイド絆創膏は、本来「包丁で指を切った」「膝をすりむいた」といった、浸出液が大量に出て皮下組織まで達するような深い切り傷・擦過傷を想定して設計されています。そのため、以下のような顔面のレーザー後には致命的となるデメリットが存在します。
- 粘着力が強すぎる:剥がす際、顔の繊細な新生皮膚やかさぶたを強力な力で引っ張り、強制剥離させてしまう。
- 厚みがあり蒸れやすい:顔の凹凸に追従しにくく、フチから皮脂やファンデーションが侵入して雑菌が繁殖しやすい。
- 過剰な吸水能:シミ取りレーザー程度の微小な浸出液に対して吸水能力が高すぎるため、乾燥を防ぐどころか適度な湿度バランスを崩すリスクがある。
医療機関で用いられる創傷被覆材は、デュオダームのような超薄型医療用ハイドロコロイドか、茶色のマイクロポアサージカルテープが基本です。もし自己管理でハイドロコロイドテープの正しい貼り方を実践するのであれば、必ず美容医療用または形成外科用の極薄タイプ(0.2〜0.4mm厚程度)を選び、角を丸くカットして剥がれにくくした上で、無理に毎日剥がさず2〜3日ごとに浸出液で白く膨らんだタイミングで優しく交換するのが正しいアプローチです。