菅田将暉が主演を務めた大ヒット映画『帝一の國』の主題歌『イト』は、クリープハイプの持つ「狂気とキャッチーさの融合」が最高潮に達した一曲だ。映画のテーマである野心や張り巡らされた謀略を、操り人形の「糸」になぞらえたウィットに富んだ歌詞が圧巻である。
オルタナティヴ・ロックの鋭利なギターリフが鳴り響く中で展開されるダンサブルなビートは、ライブハウスでも爆発的な盛り上がりを見せる。タイアップという制約の中でバンドのアイデンティティを削るどころか、むしろ研ぎ澄まして見せたこの楽曲は、映画ファンとバンドのコアなリスナーの双方を唸らせた。