母校の指揮官に就任して以来、村田浩明監督が一貫して掲げているテーマがある。それは「高校野球を人生のゴールにしない」ということだ。勝利を追求することは当然として、それ以上に選手一人の人間的成長とセカンドキャリアを見据えた指導を徹底している。
練習時間の効率化を図り、余剰時間を学業やセルフケア、メンタルトレーニングに充てる。指導者が怒号を飛ばす時代は終わり、選手自らが考え、判断し、行動するセルフレギュレーション(自己調整能力)の育成に重点が置かれる。「ここで学んだ経験は、プロに行こうが大学や社会に進もうが絶対に活きる」。指揮官のその強い信念が、選手たちの強い主体性を育んでいる。