この地に湧き出る湯には、古い歴史のロマンが脈々と息づいている。語り継がれる伝承によれば、天下分け目の戦いを乗り越えた大名や、かの徳川家康に繋がる名将たちも傷ついた身体と心を癒やすためにこの地に足を運んだという。歴史の節目で重要な役割を果たしてきた湯治場なのだ。
時代が平成から令和、そして2026年へと移り変わっても、湧き出でる湯の温もりは変わらない。古文書に刻まれた湯治の記録を紐解くと、当時の武士たちが薬湯として重宝していた様子が浮かび上がる。現代に生きる私たちが同じ湯に浸かり、遠い昔の武将と同じ空を見上げていると思うと、何とも言えない浪漫を感じずにはいられない。