購入検討者が真っ先に直面する疑問に対し、自動車ジャーナリズムの現場視点から率直に答えるならば、最大の違いは「誰が運転して主役になる車か」という設計思想の乖離にあります。アルファードが同乗者の安らぎを極限まで追求した「最高峰のショーファーカー(後席優先車)」であるのに対し、ヴェルファイアはステアリングを握るドライバー自らが操る歓びを享受する「プレミアム・スポーツツアラー」として再定義されました。
この思想の違いは、両車の価格差にもダイレクトに反映されています。アルファードはベースグレードとなる「Z」(2.5Lガソリン/2WD)が540万円からスタートするのに対し、ヴェルファイアはエントリーグレードそのものが上級設定の「Z Premier」(2.4Lターボ/2WD)となり、価格は655万円からと、実に約115万円もの価格差が設定されています。
同じハイブリッド(HEV・2WD)同士で比較した場合でも、アルファードZ(620万円)とヴェルファイアZ Premier(690万円)の間には70万円の開きがあります。この価格差は単なるブランド料ではなく、ヴェルファイアに標準装備される19インチアルミホイール、ナッパ本革シート、漆黒メッキ加飾、そして車体剛性を高める専用構造パーツのコストがそのまま反映された結果です。