事件発生直後、現場に一切の身元特定手がかりが残されていなかったことから、捜査は難航を極めるかに見えた。しかし、北海道警察の捜査本部は防犯カメラのリレー捜査を徹底。すすきのの繁華街から現場ホテルへ入り、黒ずくめの衣装で立ち去る人物の足取りを執拗に追跡した。その執念が、札幌市厚別区の閑静な住宅街にある田村邸への家宅捜索へと結びついた。
札幌地方裁判所で開かれている一連の公判において、検察側が提示した決定的な証拠の数々は、この初動捜査の精密さを物語っている。押収された血痕のDNA型鑑定結果、パソコンに残されていた検索履歴、さらには購入レシートの照合に至るまで、証拠の連鎖は瑠奈被告および両親の関与を強固に裏付けている。弁護側は責任能力の欠如や幇助の限定性を主張するが、検察側は計画性と役割分担の明確さを論告で厳しく指摘している。