島津貴子さんの人生における最大の転機は、1960年に行われた旧薩摩藩主家出身の島津久永氏とのご結婚でした。結婚会見で見せた「私の選んだ人を見てください」という爽やかで堂々としたお言葉は、当時の日本中に新鮮な衝撃を与え、戦後新しい時代の女性像として大きな話題を呼びました。
皇室を離れて民間人となるにあたり、警護や生活環境の変化に対する宮内庁側の苦心の調整は並大抵のものではありませんでした。前例の少ない元内親王の民間生活に対して、周囲は細心の注意を払いました。しかし、貴子さんは持ち前の明るさと強い意志で、一般社会への適応を見事に果たしてみせたのです。